40万円の絵画を買わされそうになった話

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年末のある日、買い物で都内某所を歩いていると…

「ギャラリーやってるので是非観てください!」

関西弁を操る可愛い女の子が寒空の下、声を張っています。

よくある光景なのでそのまま通り過ぎようとすると…

「ちょっとお兄さん!」

と進路を塞がれます。急いでいるからと通り過ぎようとしますが、なかなか譲りません。

「10分でいいので観ていってください!」

自分も美容師のはしくれ。美術などの芸術は大好きです。

少しぐらいならいいか…関西弁も可愛いし。

本当に軽い気持ちで入ってしまったのが全ての間違いでした。
そのギャラリーは2階建になっていて、1階はポストカードやポスターなどの販売をしていたので、いろいろと物色していると、

「2階に絵があるのでどうぞ!」

「受付表に名前と職業だけ書いてもらってもいいですか?」

深く考えずに記入したんですが、とりあえず職業は「会社員」と記入します。美容師ってことは知られたくないので。

そして2階に上がります。

狭い空間に所狭しと綺麗な絵画が並んでいます。

一つ一つの作品を凄く丁寧に解説してくれるんですが、普通に興味深くて聞き入ってしまいます。

どうやら版画らしいのですが、版画と言っても色々な技法があるらしく凄く手間がかかっていたり、刷る数に制限をかけていたりという話などはじめて知ることばかりで、若干その場を楽しみ始めていました。
一通り、観終えたところで…

「如何でしたか?素晴らしい絵達ですよね?」

丁寧に説明し終えた後に屈託無い笑顔で言われたら、本当に絵が好きなんだなーと思い、

「はい!どれも素敵な絵でした!」

と言うと、

「じゃあ椅子を持ってきますね♡」

椅子?

「一番、気に入った絵はどれですか?」

正直に答えると、その絵の前に椅子を置かれ座るように言われます。

絵と正面に対峙している僕。

確かに素晴らしい絵だ。

「この絵の作者は…この絵が生まれた背景は…」

更に丁寧に説明してくれます。

これ、ちょっとヤバイな…

「私が説明を変わりますね。」

なんか先輩みたいな人が出てきて更に詳しく制限されます。

あっ、ガチでヤバい奴だ。

「この絵が40万円なんて本当に安いですよねー♡」

えっ。
4、40万円⁈

「最近は若い方でも家に絵を飾る人も多いんですよー♡」

「社長なんかは気に入った画家の絵を飾るのが流行っているらしいですよ(´ー`)」

「まあ、社長は1億とかの絵を描いているんですけどねー♡」

じゃあ40万円ぐらい安いか…ってバカ。

畳み掛けるようにゴリ押しされて若干気持ちが動きかけている僕。

いやいや、40万円ってあり得ないだろ!

畳み掛けられた口撃の隙間を狙って、何とか、

「いや、僕にはまだ早いかなー。」

と言ってみるも、

「お兄さん、ご職業は?」

「美容師です。」

やばい、言っちゃった…

「美容師さんで買われていく方も多いんですよね♡青山なんかで凄く有名な美容師さんで、やっぱり買われていく絵もセンスが良いですよねー♡」

カチンっ。なんか負けたくない。

いやいや、そんな問題じゃない。

「またの機会にします。今は絵を飾るような場所もないので…」

「そうですか…残念です。一階のポスターはご覧になりましたか?」

はい。正面に答えます。

「40万円の絵画よりかお求めやすくなっているので是非観ていってくださいね♡」

はーい。

一階に降りると、何故かその先輩みたいな人はついてきます。

「これがさっきの絵のポスターですよ♡」

まあ、ポスターぐらいなら…
5,000円。

高いよ。いや、本気で。

「またの機会にしまーす。」

そそくさと帰ろうとすると、さっきまで優しく説明してたお姉さんが豹変します。

「またっていつですか?怒今買わないでいつ買うんですか?怒」

今でしょ。って言うかバカ。

なんか若干キレ気味だったので、こっちも腹立って「もう帰ります!」とやっとの思いで出てくる事ができました。

時間にして45分。年末の貴重な時間が…

ただ、絵画の知識とその知識を活かしたセールストークは悔しいけど勉強になりました。

先週もその道を通った時はあの関西弁の可愛い女の子が声を張っていたので、思いっきりUターンしました。

みなさんも過剰なセールストークの誘惑には気をつけましょう!

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